このほか、国際水素・燃料電池展では、ホンダが国内でいすゞと、また中国で東風汽車集団と連携した燃料電池トラックによる実証実験の成果を紹介するなど、トヨタと同様に燃料電池の商用シフトを印象付けた。
海外メーカーでは韓国のヒョンデが、4月に国内発売予定の「NEXO(ネッソ)」を展示。あわせて、ヒョンデグループの水素事業ブランド「HTWO」が描く水素バリュー・チェーンとビジョン、そして1998年から続くヒョンデグループの水素開発の歴史を紹介した。
アメリカとイスラエルによるイラン攻撃で大きく揺れ動く中東情勢を受け、日本では今、改めて「エネルギー自給率16.4%」という厳しい現実に直面している状況だ。
基本的な方策としては、「第7次エネルギー基本計画」、および「GX(グリーントランスフォーメーション)2040ビジョン」において、国は2023年度の電源構成見通しで、23%だった再エネ比率を4〜5割に引き上げるとしている。
つまり国としては、多様なエネルギーを総動員する、いわばエネルギーのマルチパスウェイに向けて動き出しているわけだ。
FCEVは“死の谷”を越えられるか?
水素については、2024年に「水素社会推進法」が成立しており、規制緩和や支援の一体化を制度化していく方針となっている。
その一環で、水素等の供給・需要を創出するプロジェクトについて、ガソリンや軽油など化石燃料などとの価格差を支援するスキームを2025年3月末まで公募しており、27件の応募があったという。
認定された事例として、愛知製鋼の愛知県東海市知多工場で、トヨタと千代田化工建設製の水電解装置による水素製造がある。
このように、いくつかの自動車メーカーでは、燃料電池の商用利用に向けた動きを着実に進めている。一方、一般ユーザー目線では、燃料電池乗用車ラインアップの先行きが見えないことから、結果的に燃料電池車への関心が薄れていると言えるだろう。
燃料電池車は今、乗用車としての“死の谷”を越えたとは言えないものの、商用車需要による水素社会基盤の構築は進んでおり、水素社会構想全体として見れば“死の谷越え”はありうるというのが、筆者の見立てだ。
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