「ホームと車両の段差」大阪メトロの意外な解消策 ホームドア全駅完備だけでない「バリアフリー」

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縮小

くし状ゴムの設置は、10年から長堀鶴見緑地線を皮切りに進められた。日本においては、ゆいレール(沖縄都市モノレール)で導入事例があったが、大阪市交通局は形状を改良し、くし状に並ぶ縦部材の上部に天板を配置。ヒールや傘などが挟まらないようにしている。

「設計や施工にあたっては、とくにホームがカーブにある場合でどれだけ隙間を縮小できるかなどに苦労しました。また、ミリ単位の施工となるため施工時の位置出しに配慮したほか、お客様が毎日利用される場所での作業となることから、工事期間中にお客様の通行を妨げないよう施工方法を工夫しました」

インタビューに応える大阪メトロ交通事業本部交通ネットワーク部バリアフリー企画課の前原英樹さん(左)と柳本和昭さん(撮影:伊原薫)
【写真をすべて見る】3月18日に可動式ホーム柵の使用を開始した谷町線の八尾南駅。大阪メトロでは「一目ではわからないレベル」のバリアフリー化も

バリアフリーの進化は続く

こうした取り組みの結果、現在は大阪メトロの123駅で段差と隙間がガイドラインの目安値以下に。26年度中には全駅での完了を目指している。

「段差や隙間を解消することで、車いすのお客さまが介助用の可搬型スロープを必要とせず、単独で乗降していただけるようになりました。駅員にお声がけいただく必要がなく、状況によってお待ちいただくこともなくなりますので、お客さまから『介助なく乗り降りできるようになり、自由に移動できるようになった』との声があります」

大阪メトロでは、地上からホームまで階段を使わずに移動できる「ワンルート」の整備を、三大都市圏の地下鉄ではいち早く、10年度に全駅で完了。現在はルートの複数化を進めている。ホームドアの整備後も、駅のバリアフリーの進化は終わらない。

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伊原 薫 鉄道ライター

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いはら かおる / Kaoru Ihara

大阪府生まれ。京都大学交通政策研究ユニット・都市交通政策技術者。大阪在住の鉄道ライターとして、鉄道雑誌やWebなどで幅広く執筆するほか、講演やテレビ出演・監修なども行う。

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