「ホームと車両の段差」大阪メトロの意外な解消策 ホームドア全駅完備だけでない「バリアフリー」

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「06年に開業した今里筋線は、設計段階でホームの先端部を許容範囲ギリギリまで延ばし、隙間を50mmとしました。既存路線では60mm程度でしたが、さらに隙間を小さくするべく検討する過程でくし状ゴムの存在を知り、導入に向けて動きました。国土交通省にも性能や形状を確認し、最終的にはくし状ゴムの設置による隙間の目標値を30mmとしました」

今里筋線の50mmという数値は、走行する車両がホームなどの建築物と接触しないよう、省令で定められた「建築限界」と「車両限界」の差である。

専門的になるため詳細な説明は省くが、「建築物がここからはみ出してはいけない」というラインが建築限界、「車両の大きさをこれ以下にせよ」というラインが車両限界だ。

弾力性あるゴムで課題解消

つまり、本来であれば車両とホームの隙間は50mm以下にできないのだが、弾力性があるゴムを素材とすることで、くし状ゴムは特別に建築限界を越えてもよいことになった。

ちなみに、前述のガイドラインでは隙間の目安値は70mm。当時の大阪市交通局が目指した30mmという目標が、いかに難易度が高いかがわかるだろう。

くし状ゴムと車体の隙間。かなり狭くなっている(撮影:伊原薫)
【写真を詳しく見る】くし状ゴムの設置により隙間が大幅に縮小されたのがわかる
次ページ駅のバリアフリー対策は続く
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