小中学生の10%が《香害》で体調不良、「給食着の柔軟剤臭がキツイ」「登校できない」「退職する教員も」…学校での健康被害《深刻な実態》

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「香害」によって不登校になってしまう子どももいる。学校では今、何が起きているのか?(写真:Nishihama/PIXTA)

テレビをつけると「香り」を売りにした柔軟剤などのCMが毎日のように目に入ってくる。近年、香りを選べる日用品が増えているが、一方で、香り付きの柔軟剤や合成洗剤、除菌・消臭剤、制汗剤などが、「香害」として深刻な健康被害を引き起こすリスクについては、まだ多くの人が十分に認識しているとは言いがたい。

そんな中、「子どもの『香害』と環境過敏症状に関する全国調査の中間報告」が公表され、香害による体調不良経験がある小中学生が10.1%に上ることが明らかになった。

この調査は、日本臨床環境医学会と室内環境学会が2024年度に実施したものだ。日本消費者連盟などによる「香害をなくす連絡会」と超党派の地方議員からなる「香害をなくす議員の会」が25年8月の院内集会で公表し、香害に関する初の全国規模の調査として注目を集めた。

「登園・登校を嫌がることがある」子も

約1万人(約8000人の小中学生と約2000人の未就学児)の保護者から回答を得た同調査によると、全体の8.3%が「香害による体調不良の経験」があり、そのうちの2.1%が「香りが原因で登園・登校を嫌がることがある」と回答した。

症状は腹痛や吐き気、頭痛、関節痛など多岐にわたり、自由記述では「給食着の柔軟剤臭」に苦しむ声などが目立った。注目すべきは、「体調不良の経験あり」と答える割合が、学年が上がるごとに増加していることだ。中学生の割合は12.9%に上る。

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