小中学生の10%が《香害》で体調不良、「給食着の柔軟剤臭がキツイ」「登校できない」「退職する教員も」…学校での健康被害《深刻な実態》
最初は「香り」のみに反応して体調不良に陥っていた人も、症状が進行すると、化学物質過敏症といって、インクやガソリン、塗料などに含まれるさまざまな化学物質にも反応するようになってしまう。
「とくに子どもの体は未成熟であるため影響をより強く受けます。しかも化学物質過敏症は現時点では治療方法がなく、成人後も症状を引きずることになります。そこで、子どもの実態を把握するために今回の調査が行われました」(寺田氏)
調査は28年3月まで、幼児から大学生までの若年世代を対象に、香害および環境過敏症の実態把握や発症メカニズムの解明、予防対策の提案などを目的に継続する予定だという。
2000年代後半から広がり始めた「香害問題」
そもそも香害の問題は、いつ頃から顕在化してきたのか。
平賀氏によれば、2000年代後半頃から香りの強い海外製柔軟剤が日本市場に出回り、日本メーカーも追随したのが発端だという。
その頃から、頭痛や咳、吐き気などの体調不良を訴える人が増加。国民生活センターに寄せられる香害に関する相談件数も増え、同センターは13年と20年に「柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供」を発表し、注意喚起を行っている。
17年に日本消費者連盟が実施した香害に関する電話相談でも、2日間で213件の相談が寄せられ、「電話が鳴りやまなかった」(平賀氏)という。
また、平賀氏は、化学物質過敏症の発症要因が、シックハウスから香害にシフトしていることも確認している。平賀氏が23年に香害で困っている人を対象に実施した調査(回答数602名)では、10年以上前に化学物質過敏症を発症した人の発症原因は「香害以外の要因」が52.8%を占めていた。だが2年以内に発症した人では、「香害」が原因だった人が77.6%に達していたのだ。





















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