「若手が育たない」—AI時代に浮上する"最も深刻な社会問題"。中島聡が予測する仕事が失われていく「10年後」

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中島聡氏
中島聡氏(写真:徳間書店)
Windows95の開発に携わり、「右クリック」や「ドラッグ&ドロップ」といった操作概念を世界に広めたエンジニア・中島聡氏。起業家としても最前線を走り続ける同氏が、未来を「予測」ではなく「体験」として描いたのが新著『2034 未来予測――AI(きみ)のいる明日』だ。
AIが日常に常駐し、人型ロボットが大量生産され、働き方の前提が崩れていく時代に私たちは何を失い、何を守るのか。同書から一部を抜粋し、「人間の仕事の8割が消える」とも言われる局面で起きる混乱と、その先にある希望を考える。
*同書は小説と解説で構成されています。小説の内容(要約)は前記事でご確認ください。
【前の記事】2034年」AIが社会の隅々まで浸透した世界でどう生きるか—"伝説のエンジニア"が示す未来予測

「働く人間」は20%、そして2%へ

「パレートの法則(2:8の法則)」をご存じでしょうか。「組織の成果の8割は、2割の優秀な人材によって生み出されている」という組織の経験則です。AIX以前の組織であれば、残りの8割の人材も、定型業務やサポート役として組織の維持には必要でした。

しかし、本格的なAIXの時代には、この前提すら崩れます。

これまで「8割」の人たちが担っていた仕事は、すべてAIがこなしてしまいます。さらに、AIによって人間の能力も拡張されるため、以前ほど人数は必要ありません。つまり、優秀で必要とされていた「2割」の人材さえも、ほんの一握りでよくなる。

結果として、組織は極限までスリム化され、「AIを使いこなして意思決定できる、ごく少数の人間」だけが会社に残ることになるでしょう。2割どころかやがて2%へ、いや、それ以下になる可能性すらあります。

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