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1缶3240円でも注文1.5カ月待ち! 爆売れ「高級ツナ缶」が、だし専門店の倒産危機を救った理由。最高級オイルで"1滴も無駄にできない"ごちそうに

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  • 永谷 正樹 フードライター、フォトグラファー

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木箱に入った「勝男屋」の高級ツナ缶「頂(いただき)」。コロナ禍の2022年に発売され、年を追うごとに売り上げを伸ばしているとか(写真:筆者撮影)
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静岡県の焼津や清水といえば、マグロをはじめとする海鮮。海鮮丼や寿司を目当てに焼津さかなセンターや清水魚市場河岸の市を訪れる人も多いはず。しかし、缶詰、それもツナ缶の一大産地であることはなぜかあまり知られていない。

ツナ缶の全国シェア97%を誇る静岡県

日本一のマグロの水揚げ量を誇るエリアゆえに、加工品であるツナ缶の生産量も日本一であることは想像にかたくない。実際、焼津や清水には、はごろもフーズやいなば食品、ホテイフーズなど大手のみならず、10社以上のメーカーが軒を連ねていて、ツナ缶の全国シェアは97%にも及ぶ。

ツナ缶の正式名称は「マグロ油漬け缶詰」。1903年にアメリカで発明され、14年には缶詰会社も設立された。日本においては29年に静岡県の水産試験場の技師、村上芳雄氏と焼津水産学校(現・静岡県立焼津水産高等学校)が協力して、日本で最初にツナ缶の製法を確立した。

その後、静岡には数多くの缶詰メーカーが設立され、当時は昭和恐慌の真っただ中ということもあり、景気対策として国内での販売よりもアメリカやカナダへの輸出を目的に始まった。マグロの捕れない時季は静岡の特産品であるみかんを缶詰にして効率よく製造したことから、大きく発展を遂げたのである。

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【1958年、後藤缶詰所から生まれた「シーチキン」】

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