「大企業さえ新卒採用偏重からシフト」 日本を襲う《採用氷河期》のシビアな現実

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
小さな会社の採用は「スキマ」を狙え ライバルより低条件でも人が集まる方法
なぜここ数年で急激に人手不足が深刻化したのでしょうか?(写真:kouta/PIXTA)
ここ10年ほどの間に採用市場の環境は劇的に変化しました。採用される側の人数の減少という構造的な要因により、採用は激しい人材争奪戦の様相を呈しています。そのシビアな現実を『小さな会社の採用は「スキマ」を狙え ライバルより低条件でも人が集まる方法』より一部抜粋・再構成のうえお届けします。

「採用される側の人数の減少」が採用を難しくさせる

私が採用担当として活動していた2013年当時、採用現場でよく聞かれていたのは、次のような声でした。

「お金をかけずに採用したい」

「採用に割く時間がない」

「景気が悪くなれば、また採用しやすくなるのでは?」

「新人は“石の上にも三年”が大事」

今、採用で苦労している皆さんにとっては「何を甘いことを言っているんだ!」と感じるかもしれません。

実際、リクルートワークス研究所の大卒求人倍率を見ても、2013年卒業生の倍率が1.27倍だったのに対し、2025年卒業生では1.75倍へと上昇しています。

ただ単に倍率が上がっただけではなく、今はどんなに努力しても採用が難しい時代なのです。採用する側の意識が高まっても、思うように採用できない要因の一つに「採用される側の人数の減少」が挙げられます。

総務省の「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」によると、日本の生産年齢人口(15歳~64歳)は、1995年の約8716万人をピークに減少に転じました。その後、一貫して減少を続け、2020年には約7410万人まで減少しています。

さらに今後10年間で、500万人以上減少すると推計されており、これは日本で8番目に人口の多い福岡県とほぼ同じ規模の減少です。では、なぜここ数年で急激に人手不足が深刻化したのでしょうか?

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事