「大企業さえ新卒採用偏重からシフト」 日本を襲う《採用氷河期》のシビアな現実

「採用される側の人数の減少」が採用を難しくさせる
私が採用担当として活動していた2013年当時、採用現場でよく聞かれていたのは、次のような声でした。
「お金をかけずに採用したい」
「採用に割く時間がない」
「景気が悪くなれば、また採用しやすくなるのでは?」
「新人は“石の上にも三年”が大事」
今、採用で苦労している皆さんにとっては「何を甘いことを言っているんだ!」と感じるかもしれません。
実際、リクルートワークス研究所の大卒求人倍率を見ても、2013年卒業生の倍率が1.27倍だったのに対し、2025年卒業生では1.75倍へと上昇しています。
ただ単に倍率が上がっただけではなく、今はどんなに努力しても採用が難しい時代なのです。採用する側の意識が高まっても、思うように採用できない要因の一つに「採用される側の人数の減少」が挙げられます。
総務省の「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」によると、日本の生産年齢人口(15歳~64歳)は、1995年の約8716万人をピークに減少に転じました。その後、一貫して減少を続け、2020年には約7410万人まで減少しています。
さらに今後10年間で、500万人以上減少すると推計されており、これは日本で8番目に人口の多い福岡県とほぼ同じ規模の減少です。では、なぜここ数年で急激に人手不足が深刻化したのでしょうか?
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