【量産初のEVは軽自動車だった】BYDが軽EV市場参入を表明、迎え撃つ日産「サクラ」と三菱自「eKワゴンEV」、ホンダ「N-VAN e:」の動向と展望
サクラとeKクロスEV、そしてミニキャブEVは、すべて三菱自の水島工場で製造されている。日産と三菱自の提携がNMKV(日産・三菱・軽・ヴィークル)の設立につながり、水島工場で効率的に軽EVの生産が行われている。これが価格設定にも効果を出しているだろう。
軽商用EVでは、ホンダN-VAN e:の動向も興味深いところだ。販売状況は、昨年10月の発売から4月までで累計約5000台であるとホンダ広報は知らせてきた。月間の販売台数は600~800台で推移しているという。N-VAN e:は、軽商用EVとはいえ、個人での利用も視野に入れた商品性であり、ホンダ広報によれば、商用が7割、個人が3割の比率であるとのことだ。屋外活動など含め、ワンボックス型EVを個人で使いたいと希望する人が少なからずいることが見えてくる。
また、日産や三菱自ではなく、ホンダから買いたいという顧客の動機もあるはずだ。そもそもホンダは、1960年代に4輪事業へ参入するに際して、軽トラックと軽スポーツカーから開発したメーカーである。ホンダの軽商用EVを購入した顧客の反応は、「静粛性と軽自動車とは思えない力強さ」が評判で、自宅で充電できる点も新たな魅力として映っているようだ。
軽EVの今後について
この先、ハイトワゴンの「N-ONE」のEV導入の予定がある。また、N-VANと基本骨格を同じとする「N-BOX」のEVが登場する可能性もあるのではないか。新車販売で1位のN-BOXにEVが加われば、軽EVの販売動向は様変わりするかもしれない。

そもそも、国内の保有台数が4割近い軽自動車におけるEVの可能性は、まだ序の口といえる。BYD参入の影響を含め、なお、成長を続けていくことになるのではないだろうか。
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