「食事・コーヒーで1500円超え」だが客足は途切れない…「決して安くない」コメダ、それでも愛される理由

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通期の売上収益は470.5億円と、前年度から38.2億円もアップ。営業利益も88.2億円と、過去最高を記録している。

売り上げを押し上げた要因は「既存店の好調」だ。昨年4月の値上げ実施後に落ち込んだにもかかわらず、フランチャイズ店への卸売り収入は「前年比で既存店105.1%増」を記録。2024年12月・2025年1月には108.3%・112.5%に上昇するなど、調子の良さが続いている。

また、コメダお得意のフードも、限定商品の「シロノワール 天空の抹茶」「クラブハリエ監修・ショコラノワール」などが次々とヒット、既存店がしっかり高単価を獲る原動力ともなった。

ただ、コーヒー豆の世界的な高騰の影響を受け、前年より6.9億円も原材料費がかかっている。「逆風の中で掴んだ」最高益とは大きな意味を持つものの、営業利益は過去最高といえど前年比1%増にとどまっており、好調だった売り上げを見事に吹き飛ばされた状態だ。

「食事・コーヒー=1500円突破」それでも満足させるコメダの強み

コメダ珈琲店が、スタバ・ドトールより優れているもの。それは「コーヒーを楽しめる、くつろげる環境」にあるだろう。

コメダ珈琲 ひとりがけ座席
コメダ珈琲のひとりがけ座席(筆者撮影)

スタバ・ドトールだと、席によっては背もたれもなく、やや簡易ないすでコーヒーを飲む。

しかしコメダ珈琲は、60cmも深くかけられる背もたれ・クッション付きチェアに腰かけ、ひとり席だと約95cmも幅のある座席で肘を広げて、コンセント付きの座席でスマートフォンを充電しながらくつろげるのだ(いずれも数店舗で実測)。

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