「え、若い女性客がこんなに!?」と驚きつつも入店してラーメンをオーダーしたところ、運ばれてきた一杯に筆者の「神座観」が覆された。


透き通ったスープをひと口すすると、かつおこんぶだしに、鶏ガラスープと醤油の旨味が加わったような、重層的な旨味があとを引く。たっぷり浮かんだ白菜の甘みと、シャキシャキとした歯ごたえが好アクセントだ。
中太ストレート麺はツルンとしてほどよくコシがあり、大きめのチャーシューはやや淡白だが、豚の旨味が溶け出しスープに野趣を添えていた。
だが、やはり印象的なのはスープ。ついついレンゲですくい、それだけでごくごく飲んでしまう。周囲を見渡すと、みな同じように目を細めてスープを飲んでいた。
「神座ってこんなにおいしかったんだ」と再発見するとともに、女性客が増えた理由が気になり、運営する株式会社どうとんぼり神座(以下、店名共に神座)に取材を申し込んだ。
崖っぷちからの逆転。投資アナリストが描いた700店舗構想
1986年に大阪・道頓堀に創業し、今年39年目を迎える老舗ラーメンチェーン、神座。現在国内に103店舗、ハワイに2店舗を展開し、2023年度の売上高は116億円と過去最高を記録した。
2025年3月期のグループ合計売上高は、28%増の165億円。店舗数も2022年の71店舗から、2023年は84店舗、2024年は94店舗と右肩上がりだ。
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