ただし1人挙げるとすれば、映画『ベイビーわるきゅーれ』(2021年)でブレイクし、次の次の朝ドラ『ばけばけ』のヒロインの座を射止めた髙石あかりだろう。
教室のど真ん中で強烈な目力を発光させているさまは、さらなる決定的なブレイクの予感しか感じさせないと言っていい(最終回に重要な役を演じることになりそう)。
『御上先生』の視聴率を支える需要
フェイク、罵詈雑言、差別、脅迫、炎上……。SNSはもうとんでもない状況、末期的な惨状になっている。
私自身、かなりのスマホ依存症で、とめどなくタイムラインが流れるのを見つめ続ける生活をしているのだが、避けよう避けよう・見ないよう見ないようにしていても、誰かが共有・拡散する誰かの強烈な書き込みが、次々と目に飛び込んでくる。
こうなってくると、「オールドメディア」と呼ばれ、時に「オワコン」などと言われ始めたテレビに対する新しい需要が生まれてくる。
まずは、フェイクではない事実を正確に伝えてほしいという需要。さらには「社会的正義」をしっかりと主張してくれという需要――要するに「腐ってもテレビぐらいはまともであってくれ」という『社会的需要』だ。
そんな「社会的需要」は当然、今のテレビメディアを支える高年齢層において高いだろう。そして先のようなありようのネット界に対する反動として、直近では、より高まってきていると見る。
という、そんな層のそんな需要が、『虎に翼』を支え、今『御上先生』の視聴率を上乗せしていると思うのだ。
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