新潟市で新駅20年ぶりに誕生、「鉄道王国」の進化 3月15日上所駅開業、新潟駅前は大工事が続く

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駅舎の事業費約19億円は全額を新潟市が負担した。1日あたり約4600人の乗降人員を見込む。県立新潟南高校の最寄り駅となり、信濃川の流れを表現したという駅名標やベンチなどは同校の生徒がデザインにかかわった。

新潟市都市交通政策課の担当者は「開業で地域のにぎわい創出につながれば。民間によるエリアの開発も進んでいるので、交流人口が増えることを期待している」と話していた。

周辺には旧中央卸売市場跡地の再開発などもあって、戸建ての分譲住宅や複数の新築マンションが誕生している。多目的ホールを備えた県の施設「新潟ユニゾンプラザ」や、商業施設「イオンスタイル上所」がある。

新潟県が2024年9月に発表した同年の地価調査によると、7月1日時点の基準地価は住宅地の県全体の平均変動率がマイナス1.1%と27年連続で下落する中、新駅に近い上所上2丁目は1㎡あたり11万7000円、プラス5.4%と上位の変動率だった。

新潟駅前が大変貌中

県都の玄関口、新潟駅には上越新幹線、越後線、白新線、信越本線が乗り入れる。少し前までは上越新幹線は高架、在来線は地上にホームがあったが、在来線が段階的に高架化され、新幹線と同じ高さになった。

新幹線の11番線と、山形県の庄内地方・秋田県方面を結ぶ特急「いなほ」が発着する在来線の5番線とはホーム上の改札を介して、対面乗り換えをすることができる。

北側の万代口では駅前整備事業の工事が続く。2024年3月に万代広場の東エリアが完成。高架下を南北に貫く「新潟駅バスターミナル」が開業した。

同年4月には駅ビル「CoCoLo新潟」がグランドオープン。現在は万代広場の西エリアが工事中で、かつては頭端式の「万代口バスターミナル」が新潟駅前を象徴する風景だった。万代広場の全面供用は2027年春を目指す。

新潟駅 バスターミナル
現在の新潟駅万代口。2024年に新たなバスターミナルが整備された(記者撮影)
【写真を見比べる】かつての新潟駅万代口の様子。2015年9月に連節バスを用いた「萬代橋ライン」が運行開始する直前の「実習車」の姿も
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