「目のマッサージ」「眼筋ほぐし」は効果があるのか 「目薬」の効果の多くも感覚的なものにすぎない

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いささか残念な気はするが、しかしそれらとは別に、本当の意味で老眼を治すための研究は続けられているそうだ。たとえば瞳孔を小さくすることで焦点深度を深くして近くを見やすくする目薬や、遠近両用レンズへの入れ替え手術など、対症療法は考えられているというので今後には期待できそうだ。

「ブルーライトカットメガネ」はかけたほうがいい?

スマホやパソコンを見る際にいいと日本では人気の「ブルーライトカットメガネ」も、世界ではあまり知られておらず、「かけたほうがいい」といえる医学的根拠もあまりないのだという。

青は緑や赤に比べれば波長が短く、エネルギーレベルが高いので、比較すれば体に悪いとはいえます。ただ、自然界にはもっと波長が短く、エネルギーレベルが高い光があります。スペクトルで紫の外側の紫外線です。(212ページより)

そもそも私たちの目は日常的に紫外線を浴びているのに、なぜブルーライトが問題になるのだろう?

もちろん、直視できないような強いブルーライトを何万ルクスも長時間当てたような場合は、網膜が傷害されて、失明する確率が高くなります。それは、動物実験でわかっています。

ただ、人間が普通に生きていて一生に浴びるブルーライトの量が、何かとり立てて網膜に悪い影響を与えるというエビデンスはありません。そもそも、スマホやパソコンのモニターから目に障害を与えるような量の光はまったく出ていません。きちっとした安全基準のもとに作られています。真夏の太陽の下のほうがはるかに強いブルーライトが出ていますが、失明はしません。(212ページより)

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