本の内容「身につかない人」意識すべき読書のコツ 電子か紙か?選書の方法、読み方のコツなど紹介

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さて、その上で読む際のコツだが、やはり一番は何度も繰り返し読む、メモを取る、立ち止まって考える、の3点につきる。

何度も繰り返し読む、は言うまでも無く最初分からなかった事の理解や、深く考える事無く読み飛ばしてしまった事などの発見などに繋がり、より深い理解につながるからだ。

一度読んだら終わりではなく、繰り返し読む事で理解も深まるし、覚える、という事である。

名著は何度読んでも素晴らしい、というがまさに自分にとってのいわばバイブルの様なものをジャンルごとに発見出来たとしたらそんな素晴らしい事は無いと断言出来る。

そしてメモであるが、よく本を汚すのを嫌うヒトがいうが、読書の目的が知識の吸収であり思考の糧である事を考えると「本は汚してなんぼ」の世界なのだ。

線を引く、空白もメモや自分なりの疑問や意見を書く、等々。

尚、紙ベースの本に書き込める事は当然だが、電子書籍にもそういったハイライト機能やメモ機能は当然あるし、電子書籍では他の読者がどの部分をよくハイライトしているか分かる機能もあるから、他人の着眼点を垣間見る事が可能だ。

そして本当に気に入った本については2冊位購入して、自分の理解が深まったタイミングで真新しい本に「その時点において」自分が重要だと思う場所にマーカーを引いたりメモをして、最初に読んだマーカー済みの本と、マーキングの場所やメモを比較する事で、時間軸における自分の理解や解釈、意見の変化を知る事も可能だ。

知的格闘技を通じた自分の成長の軌跡を見る作業とも言えるが、やはり時間を使って読むからには一つでも多くの事を知識として回収したいと思うのは当然の事であろう。

そして立ち止まって考える、であるが、これも当然の事だが「読む」事自体が目的なのではなく、「疑似体験を通じて知識を得る」事が目的である以上、スマホやテレビ宜しく時間が過ぎれば良い、というものでは無いのだ。

1章読み終えたらその章における学びは何か、自分の共感出来る点とそうでない点はどこか、どう仕事に活用出来るかなどを考える時間を持つ事が大切だ。

そうやって「著者と対話」する事で、読んだ事が自分の知識にも知恵にも昇華されうるという事になる。

本はビジネスパーソンにとって“最良の投資”

いずれにしてもたかが読書されど読書であり、小説などを読む際の読書のスタイルと、仕事への応用や、人生の幅を広げる事を目的として考えた際の読書のスタイルは異なってしかるべきである。

1000円ちょっとで、様々な経験をもち、専門知識のある著者の頭の中をのぞく事が出来、著者を通じて自分自身も疑似体験が出来る本というのは、ビジネスパーソンにとって最良の投資先の1つであると私自身は常々考えている。

投資先である以上はその回収可能性を高める工夫をする事はビジネスパーソンであれば異を唱えるヒトはいないと思う。

そういったスタンスで、ビジネスパーソンにとっての知的格闘技である読書に是非邁進してもらいたい。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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