最初の受験と比較しても楽しみながら受けられた西村さんのこの年の受験は、上智大学神学部を第1志望に、埼玉大学教養学部哲学歴史専修課程、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科の3つに出願し、すべて合格しました。
こうして、西村さんは大学を辞めての浪人・編入浪人を経て、3年遅れで上智大学に進むことが確定しました。
念願の「都会での大学生活」を実現した西村さん。浪人してよかったことを聞いてみると、「やりたいことを見つけることができた」、頑張れた理由については、「大学で好きな勉強をしたいと思えたから」と答えてくれました。
「私はほかの人から3年遅れたぶん、自分の人生とか、自分がどういうことをやりたいのかを考える時間が長かったと思います。その時間があったからこそ、自分がしっかりやりたいことを見つけることができたので、振り返ってみるとよかったですね。
静大を辞めたときの浪人は背水の陣で必死でした。でも、編入のときはやりたいことが明確で、『しなければならない』が『したい』に変わったから、よかったのだと思います」
上智神学部に進学後の生活
上智大学に3年生から入学した西村さんは、その2年間も、新聞配達をして学費を稼ぐことと、卒業の単位をしっかり取得することに時間を使いました。
厳しいスケジュールの生活の中でも、仲間や先生たちと良好な関係を築き、学びたい勉強に打ち込めた2年間はかけがえのない日々だったそうです。
「神学部では、学生が40人しかいないのに先生が10人くらいいて、とても手厚く指導してくださったため、先生方と密な関係を築けました。私は中退の経験もありますし、地元も地方なので学費や生活費を稼ぐために新聞配達をしていましたが、そうした状況を知った先生にご飯をご馳走していただけたのでありがたかったです」
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