北海道の「ペンギンベーカリー」東京出店の内幕 西武国分寺線「恋ヶ窪駅」の行列ができるパン屋

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店内は広く、周囲の棚、中央の陳列台にぎっしりとパンが並ぶ。店奥の厨房から「〜〜焼き上がりました」の声がして、スタッフが客の列を縫いパンを並べていく。焼きたてを味わってもらうため、天気や時間、客入りなどのタイミングを見ながら店内で少しずつ焼いているという。

手頃な価格設定で、毎日食べられるパン

レジ前に並ぶ客のトレーを見ると、カレーパンフォンデュ、あんぱんらしきパン、ペンギンパンなど、1つの種類を大量に購入していく客も。お土産用途かもしれない。

確かに、パンをお土産にするニーズはあるようで、この店でも可愛らしいギフトボックス(有料)が食パン専用のものと、パンを詰め合わせられる平型ケースの2タイプ用意されている。

ペンギンパン
ペンギンパン(290円)。ココア生地にチョコレートクリームが入っている(撮影:今井康一)

価格を見ると200〜300円前後だ。外国産小麦の値上がりで、国産小麦を使ったパンが比較的お手頃に感じられるようになっているのも、同チェーン人気の理由の一つだろう。

味のほうも確認すべく、持ち帰って試食した。

カレーパンフォンデュ(290円)、北海道産牛のカレーパンフォンデュ(360円)はいずれもカレーパングランプリで優勝したパン。中にカレーのほかチーズが仕込まれている。カレーはスパイシーながらまろやかでチーズと調和し、小麦の味わいや歯応えもしっかり感じられる。北海道産牛のほうも、ごろっと存在感がありながらとろけるように柔らかい肉が入っていて、満足感がある。

カレーパンフォンデュ
カレーパンフォンデュはカレーパングランプリ出品以来5年連続最高金賞受賞。手前は北海道産牛のカレーパンフォンデュ(360円)。贅沢な食材を使っているわけではなく、毎日食べられるパンとして手頃な価格設定になっているところがポイント(撮影:今井康一)

注目は「札幌ソウルフードちくわパン」(270円)。かぶりつくと、もちっとしたパンの歯応え、ちくわの濃厚さにツナマヨが加わって、ビールにでも合わせたいような味わいだ。

もちべえ
もちべえ(240円)。シュガー、シナモン、きなこがある。ドーナツのようだがパンの生地(撮影:今井康一)

「もちべえ」(240円)はシュガー、シナモン、きなこの3つの味があるが、今回きなこを選んだ。ドーナツのような外見だが、意外にもきなこの甘みだけ。おかずに合わせてもよさそうだ。

「とべない食パン」(1斤380円)、「ペンギン食パン」(590円)はいずれもトーストに。とべない食パンのほうは柔らかいが、噛み締めると跳ね返るような感じがある。ペンギン食パンは練乳入りだそうだが、甘さはほんのりで、サクッとした歯応えとパンの香ばしさが感じられた。

ペンギン食パン
(左)ペンギン食パン(590円)。かわいらしいのでギフトにもよさそうだ(撮影:今井康一)。(右)トーストしたところ(筆者撮影)
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