三井不動産が「ネット通販」に意外と本気のワケ 「ららぽーと」など商業施設の開発が本業だが
顧客中心主義で展開できた背景には、担当者が現場を熟知していたことも見過ごせない要因です。
この事業は三井不動産の商業施設・スポーツ・エンターテイメント本部が担当しており、DX本部も兼務する担当者は元々アパレルで店長を経験した人材です。テナント側の意向や希望を理解しているのはもちろんのこと、最前線で顧客に接した経験があるのは非常に大きな強みです。
ららぽーとクローゼットは、小売りのカテゴリーとしてはセレクトショップでもあるため、どのような商品を選び、どう店舗やECサイトで展示するかは店の印象を左右し、顧客の購買行動に大きな影響を与えます。
それをアパレル経験がありデジタルも理解している担当者が担っているのは大きな強みです。
商品を魅力的に見せるための陳列や演出といったVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)から、シーズンの前からトレンドや消費者の需要、過去のデータなどを予測して商品を買い付けるMD(マーチャンダイジング)といった経験が必要な分野ですので、アパレル経験のない人材が担当していたら、ここまでうまくいかなかったかもしれません。
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