子宮頸がんで逝去、医師で母の彼女が遺した思い 娘を持つすべての女性に伝えたい「大切なこと」

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11月には転移した肝臓の一部とリンパ節を切除する手術を受けたものの、2022年1月には臓器から腹膜へとがん細胞が広がる「腹膜播種」、2023年には3カ所の骨転移があることがわかる。

度重なる手術や、抗がん剤や放射線などによる治療の苦痛に耐えながらも、仕事にも子育てにも前向きに取り組み続け、さらにはたくさんのブログを書き残した居原田さん。残念ながら、今年1月に帰らぬ人となった。

「ずっと近くで彼女が病と闘う姿を見てきて、クリニックのスタッフや家族を愛する姿を見てきて、1日1日を一生懸命生きることを教えられた思いです。彼女を亡くしてまだ8カ月。日々つらい思いはありますが、周囲の人や子どもたちに支えられています」と河原さん。

こうして子宮頸がんという病と闘い続けた居原田さんが、2021年1月21日のブログに綴ったのは、HPVワクチンのこと。

「HPVワクチン」について書きたい

そのブログは「先生のような人が呼びかけないといけない、と主治医に言われた、子宮頸がんワクチンについて、今日は書きたいと思います」という一文から始まる。

HPVワクチンについて(居原田麗オフィシャルブログ『女医R〜そんな女の独り言~』より※一部加工しています)
子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染によるものです。
子宮頸がんは日本では毎年15000人ほどが罹患し、そのうち3500人が死亡しています。

最近では若年化し、20代や30代での罹患も増えており、命を落とさずでも、若くして子供をもたずに子宮や卵巣を失わざるを得ない人が増えています。(悲)
若い方が罹患するので、小さな子供を残してこの世を去らないといけないお母さんも増えています。(涙)

初めての性交渉の前にワクチン摂取をすることによって、HPVの感染を予防することができます。

世界では90%以上の子宮頸がんを予防できるようになってきています。
予防できるんです!
最も予防できる癌なんです。

日本では、2013年に定期予防接種となり当初子宮頸がんワクチンの接種率は70%以上でしたが、
メディアによってその副作用の様子(多様な症状、慢性な痛みや運動機能の障害など)が報道され、『積極的勧奨の中止』となり現在は接種率1%未満となっています。
あの報道の印象が衝撃的すぎたので、不安になる気持ちも十分に理解はできますが、
ワクチンとの因果関係は否定されているし、
世界では安全に普及しているので、不安になりすぎる必要はないと思います。(後略)
(居原田麗オフィシャルブログ『女医R〜そんな女の独り言~』より。原文ママ)
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