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ビジネス #日本発イノベーションは世界を席巻するか

低空域をドローンが飛ぶための運航管理システム テラドローン徳重徹はM&Aを駆使して世界を制する

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  • 井上 達彦 早稲田大学商学学術院教授

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低空域をドローンや空飛ぶクルマが行き交うイメージ(提供画像)
『スター・ウォーズ』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場する空飛ぶクルマは、低空域を縦横無尽に往来する。なぜぶつからないのか。まるで見えないハイウェーが存在しているかのようだ。
おそらく飛行を管理するシステムがあって、定められた航路から逸れないように管理しているに違いない。いわば、低空域の輸送を支える「空のハイウェー」である。
このような世界が現実になりつつある。なぜなら、ドローンの世界ではすでに、空の運航ルールが整えられてきており、それを管理しようとしているスタートアップが存在するからだ。
中国ではこの領域は「低空経済」と呼ばれている。まさに生まれつつある「空のブルーオーシャン」である。
そして、実は、この事業セグメントにおいて世界でトップを走っているのは日本企業なのである。それが連続起業家徳重徹さんが率いる、Terra Drone(テラドローン)株式会社である。彼らは、ヨーロッパとアメリカそれぞれのナンバーワン・スタートアップを傘下に収め、日本発のグローバルプラットフォーマーとなろうとしている。

井上:ドローンの製造販売の会社だと思っていたのですが、ユニークな領域でグローバル展開されているようですね。

徳重:大きく2つの柱があります。1つはドローンを用いて、さまざまな産業に一気通貫のソリューションを提供しています。

もう1つはUTM(運航管理システム)というドローンの運航管理のプラットフォームを広げようとしています。低空域において、将来のドローンや空飛ぶクルマの飛行に向けて、飛行機の航空管制のようなものを提供するサービスです。

井上:どちらも興味深いですね。まず、ソリューションビジネスについてお聞かせいただけますか。

5000ヘクタールの農地に農薬散布

徳重 徹(とくしげ・とおる)Terra Drone株式会社代表取締役社長。1970年山口県生まれ。九州大学工学部を卒業後、住友海上火災保険(現三井住友海上火災保険)に入社し商品企画・経営企画を担当。2000年に米サンダーバード国際経営大学院で経営学修士号(MBA)を取得し、米国でベンチャー企業の支援会社を立ち上げる。帰国後、2010年にTerra Motors株式会社、2016年にTerra Drone株式会社を設立(提供写真)

徳重:サービス面で言うと、電力・石油化学業界を中心に、煙突・タンク・ボイラーなどのインフラ設備の点検を実施しています。僕らは、オリジナルのハードとソフトを開発し、オペレーターとして、実際に現地に入ってサービス提供しています。

ドローンといえば、中国のDJIが有名かもしれませんが、彼らはこういった産業に入り込んだソリューションは積極的にはやっていません。

僕らは農薬散布もやっています。たとえばインドネシアでは、1つの農地が約5000ヘクタールもあるんですよ。東京ドームが4.7ヘクタールなので、その1000倍です。このような広大な土地となると、効率的に散布するには、高性能なハードであるドローンとソフトが必要で、腕の立つパイロットがいないとドローンでうまく散布できません。

難しい用途でこそ、しっかりと利益を出すことができます。そのような領域、しかもサステイナブルな領域を狙って、注力しています。

サービスについては3年連続で世界2位です。ドローン・インダストリー・インサイツという毎年ドローンサービス企業のランキングを出している団体があります。そこで、リモートセンシングサービスプロバイダーズという、いわゆるドローン産業のサービスプロバイダーとして世界のランキングの中で当社が2位になっています。

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