イーロン・マスク「トランプ全面支持」する事情 「テック大手の異端」と化す強烈な政治色

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(写真:Krisztian Bocsi/Bloomberg)

7月13日、前大統領ドナルド・トランプがペンシルベニア州の集会で銃撃されてからおよそ30分後、イーロン・マスクはトランプへの支持を表明した。

「私はトランプ大統領を全面的に支持し、彼の早い回復を願っている」。マスクは自身が所有するSNSプラットフォームのX(旧ツイッター)にそう書き込み、トランプが拳を振り上げる動画をシェアした。

中立性放棄という「未体験ゾーン」

銃撃後、マスクは100件以上の投稿を行い、政治的な発言を一段と強めた。15日には、トランプが上院議員のJ・D・バンス(共和党、オハイオ州選出)を副大統領候補にすると発表したことを受けて祝辞を投稿。「@realDonaldTrumpによる素晴らしい決断だ」と述べた。

こうした動きにより、53歳のマスクは未知の領域に足を踏み入れた。ほかの主要なSNS企業の幹部は誰一人として、どの大統領候補を支持するか表明していないが、マスクはそうした慣行を打ち破ったのだ。Xを自らの政治メガホンとして使い、約1億9000万人のフォロワーに向けて投稿することで、マスクはXの中立的な空気も消し去った。

そして、大統領選挙が近づく中、マスクが共和党候補を大声で支持していることから、対立候補がXでどのような扱いを受けることになるのかという疑問が持ち上がっている。

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