
高校時代に、これまで知られていなかった「キンチャクガニ」の習性を発見し、その成果をまとめてさまざまな大会に出場した山田遼祐さんは、徐々に東京大学に行きたいと思うようになっていったというーー。毎年、東大の推薦入試で合格するのはたったの100人程度。いったいどんな子が入学してくるのか。東大生作家の西岡壱誠さんが取材した。
国公立大学でも173校のうち105校で推薦入試を実施
今、大学入試では従来行われてきた一般選抜入試よりも、年内入試といわれる学校推薦型選抜・総合型選抜入試の割合がどんどん多くなっています。
文部科学省が2024年2月に公表した「大学入学者選抜の実態の把握および分析等に関する調査研究」によると、大学入試全体での一般入試の割合は48.9%に対し、学校推薦型選抜30.5%、総合型選抜20.6%で、学力で大学合格を目指す一般選抜よりも推薦型・総合型(旧推薦入試・AO入試)の割合のほうが多くなっています。
そしてこの傾向は、私立大学だけのものではありません。177校ある国公立大学でも、2024年に学校推薦型選抜入試は173校、総合型選抜入試は105校が実施しており、半数を超えて年々多くなってきています(文科省「令和6年度入学者選抜について」)。

西岡 壱誠(にしおか・いっせい)
現役東大生。1996年生まれ。偏差値35から東大を目指し、オリジナルの勉強法を開発。崖っぷちの状況で開発した「思考法」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、2浪の末、東大合格を果たす。そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社「カルペ・ディエム」を設立。全国5つの高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「ドラゴン桜」公式チャンネルを運営、約1.2万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーとなっている
(撮影:尾形文繁)
現役東大生。1996年生まれ。偏差値35から東大を目指し、オリジナルの勉強法を開発。崖っぷちの状況で開発した「思考法」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、2浪の末、東大合格を果たす。そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社「カルペ・ディエム」を設立。全国5つの高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「ドラゴン桜」公式チャンネルを運営、約1.2万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーとなっている
(撮影:尾形文繁)
東京大学も、年内入試を実施する国公立大学の1つです。2016年度入試から学校推薦型選抜入試を行っています。一般入試で合格する人の人数が3000人程度なのに対して、東大の推薦入試の定員はわずか100人。今年で9期目になりますが、合格者は合計でも1000人に満たない人数です。
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