「12歳、1人暮らし」すがちゃん語る破天荒父への愛 小学生の頃は父のナンパを手伝わされて(笑)
酒、女、タバコをやり尽くした男の最終地点みたいな人で、僕が小学生の頃は親父のナンパの猟犬みたいなことをやっていました。若い女性グループが公園にいたとすると、小学生の僕が入っていくわけです。そこに親父が来て「ごめんね、ウチの息子が勝手に遊んでもらっちゃって……」みたいなことをきっかけに声をかけるんです。
僕は僕でちょっと変わった子だったのか、俯瞰からの意識もあったというか、その構図自体を「面白いなー」と感じていた。地元は山形なんですけど、近所のコミュニティにだけ「普通」だと思われていたら、離れた地域だったらいいかみたいな感覚で。そこも、すでに親父譲りだったのかもしれませんね(笑)。
親父は僕が小学校低学年くらいまでは大手の自動車会社の営業をしてたみたいで。やっぱりね、口がめちゃくちゃうまいんですよ。僕は「山形の島田紳助」って呼んでたくらい。
父が会社を辞めて貧乏暮らしに
ある時、会社を辞めていきなり貧乏な生活が始まるんですけど、そこからは「親父、仕事は何してんの?」って聞くと「ビッグなビジネス」としか答えなくなりました。細かく聞くと「石油の時代を終わらせるビジネス」だとか「この世から地雷をなくす装置を作るのに成功した」とか、そういうことを言ってました。発言内容はほとんどアントニオ猪木さんと同じなんですけどね(笑)。結局わからない。
自分の父親なんだけど架空の生き物というか、自分の生活なんだけど漫画を読んでいるというか。そんな景色として思い出が残っているんですよね。
僕のキャラクター的に、今回私小説的な本を書くことでリアルな人生のタネ明かしというか、ピエロが化粧を落とすみたいになるんじゃないの?ということを言われたりもしました。
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