大谷翔平の移籍先のカギとなる「スーパースター」 「勝てるチーム」だけではない大きな決め手
ア・リーグMVP投票では、大谷に次いで2位がシーガー、3位がセミエンでした。もし大谷が加われば1番セミエン、2番シーガー、3番大谷という打順が予想され、上位打線に「ア・リーグMVP最終候補3人」がそろい踏み。また、セミエン、シーガーの合計5億ドル(約750億円)コンビに、仮に大谷が総額5億ドルで契約すれば、3人合わせて「10億ドル(約1500億円)トリオ」の誕生となりそうです。
レンジャーズはさらに、先発投手陣にも偉大なエース2人が在籍しています。メッツ時代2度のサイ・ヤング賞に輝いたジェイコブ・デグロム、今年7月にメッツからトレード移籍し、3度もサイ・ヤング賞に輝いたマックス・シャーザーという、大谷にとっていずれも憧れの大投手です。デグロムは6月に2度目のトミー・ジョン手術を受けており、同じ境遇から学ぶことも多そうです。
一時期、大谷が興味を示していると報道されたブレーブスは最強打線を誇り、今年はメジャータイ記録の307本塁打をマーク。中でも、史上初の「40本塁打&70盗塁」を達成し、ナ・リーグMVPに輝いたロナルド・アクーニャが注目の的です。もし大谷が加入すれば、両リーグMVPによる「夢の1、2番コンビ」が誕生しそうです。
ヤンキースの可能性は?
かつて、毎年のようにFA市場をにぎわせたヤンキースは可能性が低いとされますが、昨年ア・リーグ新記録の62本塁打を放ち、MVPに輝いたアーロン・ジャッジがいます。第16代キャプテンも務めるジャッジは大谷について「彼の才能があればホームランを80本、100本打てる」と大絶賛。
それは多少オーバーでも「夢の60発コンビ」が誕生するかも知れません。また、今年初のサイ・ヤング賞に輝いたエースのゲリット・コールもいます。大谷が1年目で対戦したときに「素晴らしい投手」と絶賛。それに対し、コールも大谷の「大ファン」と公言するほどで、お互いに尊敬しあう良きライバル関係です。
それに引き換え、現在のエンゼルスはトラウトが3年連続でケガに泣き、看板の「トラウタニ」コンビが十分に機能せず。特にシーズン後半戦は大谷以外、ルーキーなど若手ばかりでした。やはり、今や世界最高のプレーヤー大谷には高いレベルで競い合い、お互いに刺激しあえるスーパースターの存在も傍らに必要かと思います。
(大リーグ研究家・福島良一)
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