急成長中のSmartHRを支えた、新・仕事術 全社で目指す「カスタマーサクセス」に向けて
カスタマーサクセスに向け「タスクの遂行漏れ防止」が課題に
「当社は、すべての社員がカスタマーサクセスのために動いています。商品開発からマーケティング、営業まで、全員がカスタマーサクセスのために必要なこと、すべきことを考えるカルチャーがあります。お客様が真に必要としているサービスをつくり、スムーズに提供する姿勢を追求していると自負しています」
そう語るのが、SmartHR カスタマーサクセスグループでマネージャーを務める長谷田貴史氏だ。同社が展開する人事労務に特化したSaaS「SmartHR」は、登録社数5万社を超え、労務管理クラウド業界で高いシェアを獲得している。近年は人事労務に加え、タレントマネジメントの領域にも機能を拡大。設立10年にして、企業として急成長を遂げている1社だ。
長谷田氏が所属するカスタマーサクセスグループは、SmartHRの顧客のオペレーション改善や課題解決を支援する部署だ。同社の根幹となる「カスタマーサクセス」を担い、人員は約110名を数える。
「組織の拡大に向けてさらにアクセルを踏んでいくに当たり、喫緊の課題となっていたのが『タスク管理の効率化』です。タスクがバラバラに管理されていたり、時が過ぎて埋もれてしまったりして、対応が漏れてしまうケースがしばしば発生していました。例えば『顧客企業が抱えている課題について、開発部門に伝える』『顧客管理システムの情報を更新しておく』といったタスクへの対応がおろそかになってしまうケースも。結果的に業務上の判断が正しく行えず、予算を組む際に精度が欠けてしまったり、後ろの業務が止まってしまったりするリスクが生じます。2020年ごろから、この課題を早急に解決しなければと考えるようになりました」
そこで検討したのが、業務管理ツールの導入だ。いくつかのツールが候補に挙がった中で、採用したのは“ワークマネジメント”をうたう「Asana」だった。長谷田氏は、Asanaを選んだ理由をこう語る。
「まずは使いやすさです。部署全体にツールを浸透させたいので、直感的なUIはとてもいいと感じました。2つ目は、頻繁にアップデートされること。『SmartHR』もそうですが、SaaSはつねに進化し続けることが重要。その点でもAsanaは期待できそうだと判断しました。3つ目が、ほかのツールと連携しやすいことです。メインで使っているチャットツールからも、Asanaにタスクやコメントを容易に追加できるのが便利だと感じました」
情報共有がスムーズになり、組織としての完成度が向上
こうして、Asanaの導入に至った長谷田氏。チームとしても個人としても、毎日Asanaを活用した結果、タスクの遂行率が大幅に上がったと語る。
「タスク漏れによって後ろの業務が止まり、期間を延長して仕切り直すということもほぼなくなりました。仕事の進め方が、明確に変わったと感じます。そして気づいたのは、Asanaの真価は単なるタスク管理ではないということです。さまざまなプロジェクトのタスクを俯瞰でき、さらに過去の履歴だけでなく将来の流れまで可視化されるようになったことを何よりも評価しています。カスタマーサクセスグループのタスクの性質は短期的なものから長期的なものまでさまざまで、フェーズもそれぞれ異なります。こうした中、タスクの所在をつねに明確にしておける安心感が生まれました。
また、メンバー同士の情報共有や相談もしやすくなりました。チームメンバーで行うミーティングの場で話題に挙げるべき項目を、事前にAsana上でタスクを立てておき、タグ付けしています。抜け漏れを防ぐと同時に、ほかのメンバーへの共有が非常にスムーズになりました。ミーティングで話し合った内容は、簡易版の議事録も兼ねてAsana上で見返せるようにしています。情報共有のレベルが上がったことで、チームに知見を蓄積できるようになり、組織としての完成度が向上したと感じます」
Asanaが、組織全体の仕事の進め方を変え、さらにメンバーのパフォーマンス向上にも貢献している。加えて重宝しているのが、Asana上にある1つのタスクを複数のプロジェクトにひも付けられる機能だ。
「以前は、社内の複数グループに同じタスクが点在する際にステータスがばらついてしまうケースが散見されていました。とくに営業部門をはじめ、お客様対応を担う部署が関係する場合、情報共有の質がカスタマーサクセスに直結します。Asana上では、片方のグループでタスクを更新すればもう一方にも自動的に反映されるため、タスクのステータスが統一されるようになりました。会社全体での『カスタマーサクセス』を実現していくに当たり、複数の部署が1つのゴールに向かえることは大きな価値があります」
ワークマネジメントで進化する、カスタマーサクセス
Asanaを導入してから、予想以上に大きな変化が生まれた。業務の「質向上」の側面だ。
「Asanaにタスクを立てた際、その具体的な進め方やポイントをコメントするようにしています。これによって、タスクが生じた背景や文脈、目的も含めて共有できるのが大きなメリット。このことが、多くの関係者と連携しながら、分担しつつ課題解決に動いていくという当社の働き方の後押しにもなっています。
なお、Asanaの導入に当たって、同社からのサポートも一助になりました。Asanaのサポート担当者に、現状の使い方で合っているかどうか、ほかにいい使い方はないかなど都度相談しました。他社での使用例やそのポイントなども共有いただき、参考になりました」
導入から約2年半が経ち、今ではAsanaのアカウント数が、全社員の半数に迫る300超にまで伸びている。長谷田氏は、入社から間もないメンバーのタスクもAsanaに移行することで、いち早くAsanaに慣れられるようにしていきたいと話す。
「ありがたいことにSmartHRの顧客数は伸びています。今後も人員を増やして、カスタマーサクセスをよりいっそう充実させる予定です。Asana導入による業務改善は、その地固めの1つになっていると手応えを感じています」
Asanaの後押しを得て、カスタマーサクセスの追求に勢いを増すSmartHR。その挑戦は続いていく。
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