米国の環境意識の高い消費者が今、トヨタ自動車への評価を変えつつある。2020年の全米販売台数はメーカー別でゼネラル・モーターズ(GM)に次ぐ2位と、全体的な評価は依然として高い。だが、1997年のプリウス発売によって「環境問題にいち早く取り組んだ先進的メーカー」という印象が急速に薄れつつあるのだ。
米ニューヨーク・タイムズは11月、「自動車メーカー6社がガソリン車販売禁止を表明」などと題する記事を掲載。英国で開かれた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、フォード・モーターやGM、メルセデス・ベンツなどが電気自動車(EV)といった二酸化炭素を排出しない「ゼロエミッション車」の販売への移行に賛同したと報じた。記事中では参加を見送ったトヨタについて、「ハイブリッド車(HV)などに懸けており、EVには慎重」と指摘した。
このような指摘の背景には、ミレニアル世代やZ世代といった環境問題を重要視する若い世代の台頭とともに、脱炭素時代を迎え「温暖化問題に真剣に取り組んでいないのでは」と米国内でのトヨタへの消費者イメージが変わっていることがある。
トヨタが環境意識の高い米消費者をびっくりさせたのは19年秋だ。オバマ政権の指針を受け継ぎ25年までに1ガロン当たり54.5マイルを達成するとした、カリフォルニア州独自の燃費基準に従わないと表明した。当時のトランプ政権が37マイルに緩和した、全米規模での連邦規制が優先されると主張。フォード、ホンダなどは基準に従うとした一方、トヨタ、GMなどは同州を訴えたトランプ政権の支持に回った(その後トヨタはバイデン政権成立後の今年2月に訴訟から撤退)。プリウス所有者やリベラル寄りの民主党支持者がことに多いカリフォルニア州民をあぜんとさせ、不買運動も起きた。
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