[解決のポイント]
・過去の公開情報をチェック
・依頼する目的を明確に
マンションの大規模修繕工事の市場規模は、今や7000億円超と試算されている。発注するのはマンションの管理組合だ。ほとんどが工事の素人なので、ついコンサルタントのアドバイスに頼りたくなる。だが、コンサルへの委託には落とし穴もある。
最近の大規模修繕工事は約7割が「分離発注方式」。修繕すべき箇所の診断と、工事の設計・監理を外部のコンサル(設計監理者)に委託し、施工は別の業者に任せる方式だ。工事業者を決めるときに競争原理が働き、工事費を抑えられるメリットが期待できる。
しかし最近は、「設計監理者であるコンサルと、施工を担当する工事業者との間で、談合やリベートがはびこっている」と、マンション管理組合専門のコンサルティング会社、シーアイピーの須藤桂一社長は指摘する。
談合やリベートの仕組みはこうだ。悪徳コンサルは、まず安い見積もりを管理組合に提示し、診断と設計の仕事を受注する。そして工事業者を選ぶ公募において、「資本金1億円以上」「大規模マンションでの修繕工事の実績が年間2件以上ある」といった厳しい入札条件をつける。これにより特定の事業者しか受注できないようになる。こうして受注に成功した工事業者から、コンサルは工事費の5〜10%をリベートとして受け取る──。
このような悪徳商法を仕組まれると、管理組合は、設計監理料を安くできても、トータルではリベートがたっぷり乗った高い工事費を支払わされることになる。
談合やリベートの端緒を捉えるのは難しい。見分ける方法の1つは、発注を検討しているコンサルに、過去数年に手がけた修繕工事の入札条件や、実際に発注した工事業者を、公開情報(新聞に掲載した公募情報など)で開示してもらうこと。厳しすぎる入札条件が含まれていないか、特定の事業者に発注が集中していないかをチェックするとよい。
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