今年のお盆も帰省できなかった。全国的にワクチン接種は進んでいるが、変異株による感染再拡大のスピードに追いついていない。活動の活発な若年層がワクチン未接種、もしくは1回しか接種を受けられていないこともあり、医療崩壊が起こりつつある。
こうした現状に、ワクチン接種の順番について改めて考えてしまった。政治とは「資源の配分を決めるもの」だ。ワクチンの供給量が限られている以上、接種には優先順位をつけざるをえない。その中で、医療従事者優先は理解できるが、65歳以上の高齢者を一律に優先したのは正しかったのか。
高齢者を優先したのは、初期の新型コロナウイルスの感染・重症化・死亡のリスクが高齢者で高く、若年層で低かったからだ。疫学的にはこの判断は間違いではない。変異株では若年層もリスクが相応に高くなることは想定できなかったのだから。とはいえ、ワクチン政策では経済の視点が軽視されすぎていたように思う。
(医療や介護以外も含め)対人業務に従事している、消費性向が高いといった、国内総生産への寄与を加味して優先接種を検討してもよかった。そのほうが経済の回復は早まっただろう。
あまりに経済、経済と主張すると、「人の命より金を大切にするのか」とお叱りを受けるに違いない。だが、「経世済民」という言葉が表すように、金の問題もまた命に直結している。
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