緊急事態宣言が繰り返される中、飲食業や関連企業が耐えきれず、倒産するケースが増えている。東京商工リサーチの調査によれば、8月4日時点で「新型コロナ」に関連した破綻(負債総額1000万円以上)は累計1805件。2020年は100件を超える月が4回だったが、21年2月以降は120〜150件台が続く。
最多はやはり飲食業で326件、次いで建設業の174件、商業施設の休業の影響でアパレルが156件。しばらくは、こうした業種を中心にコロナ関連破綻は増加するとみられる。
ただ、全体としての倒産件数はむしろ歴史的低水準だ。20年の倒産は7773件で8000件を切るのは1990年以来と実に30年ぶり(東京商工リサーチ調べ)。政府の号令で手厚い資金繰り支援が行われているためだ。銀行による無担保・無保証のいわゆる「ゼロゼロ融資」や政府・自治体の給付金などだ。21年も上期の倒産は3044件と抑えられた。倒産企業の負債総額も1億円未満が多い。中小・零細の比率が高いためで、倒産の形態では破産の割合が高い。

年間5.7万社が退出
東京商工リサーチや地方銀行によれば、昨年の倒産企業にはコロナ危機前から業況不振のところが多かった。逆にいえば、危機のたびに財政による支援が行われ、いわゆるゾンビ企業を延命させてしまっている側面があるだろう。
一方で、以前から中小・零細企業の休廃業・解散件数は増えており現在は高水準だ。20年は4万9698件で倒産と合わせて5.7万社が市場から退出している。
コロナ危機がリーマンショックと異なる点は、飲食サービス業、宿泊業、生活関連サービス業など特定の業種に負担が集中していることだ。また、過去の金融ショックの経験から中小企業も、平均で中規模40%、小規模20%近くと自己資本比率を高めており、財務の健全な企業も多い。
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