6月17・18日に開かれた金融政策決定会合で日本銀行は事前予想どおりに、「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」を9月末から半年間延長することとした。サプライズだったのは、民間金融機関の気候変動対応投融資をバックファイナンスする、新たな資金供給の枠組みの導入を決めたことだ。
関連する投融資に相当する規模で、民間金融機関は日本銀行から資金を借り入れることができ、積み上がる日銀当座預金にプラス0.1%、プラス0.2%などの付利がなされるといった仕組みになると予想している。
これは、2022年6月に終了する成長基盤強化支援オペの後継制度と位置づけられ、年内にも実施される。骨子素案が7月の次回金融政策決定会合で公表される予定だ。
欧州の中央銀行は、気候変動対策への取り組みを加速させている。
英国の中央銀行BOE(イングランド銀行)は、温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの達成を新たな目標とすることになった。その達成のため、BOEが具体策として検討しているのが、買い入れる社債を選択する際に、発行する企業の気候変動対策への取り組みを考慮することだ。
またECB(欧州中央銀行)も、今年1月から、金融機関に資金を供給する際に受け入れる担保として、企業の環境目標の達成度合いに応じて金利が変動する社債を対象にした。
欧州など他の中央銀行と比較して、日本銀行は気候変動対策への積極的な関与に慎重な姿勢が今までは目立っていた。中央銀行に多くの使命を課すと、物価安定など本来の使命の達成がおろそかになってしまうおそれがある。こうした観点から、日本銀行の慎重姿勢は評価できた。気候変動対策は基本的には政府が主導すべき政策だろう。
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