有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ #人が集まる街 逃げる街

飲み屋と風俗の街が再開発で変わる 錦糸町駅近辺 [東京都墨田区]

3分で読める 有料会員限定
  • 牧野 知弘 不動産事業プロデューサー

秋葉原からJR総武線に乗って千葉方面に向かうと、浅草橋駅を過ぎてすぐに隅田川の鉄橋を渡る。隅田川の下流は昔、大川と呼ばれたが、同じ都内を流れる中川や江戸川に比べると川幅は狭い。両国国技館や江戸東京博物館のある両国駅からさらにもう1駅東に進むと、錦糸町駅だ。

錦糸町駅近辺は、城東地区の代表的な繁華街として栄えてきた。とくに南口側には古くから飲食店や物販店が軒を連ね、テルミナや丸井、西友などの大型商業施設もある。映画館や温浴施設を備える娯楽施設の東京楽天地は、コロナ禍でなければ多くの客でにぎわう。

南口を出て京葉道路を渡ると風俗店が目立ってきて、街の印象はやや猥雑(わいざつ)になる。JRA(日本中央競馬会)のしっかりとした管理体制により、場外馬券売り場WINSにも昔ほどのいかがわしさはないが、深夜の一人歩きはややためらわれるエリアかもしれない。60代以上の人が錦糸町と聞いたときにまず思い浮かべるのが飲み屋街と風俗店なのは、この駅南口側の街の雰囲気によるものだ。

こうしたイメージを大きく変えたのが駅北口の再開発だ。北口はもともと国鉄の貨物操車場があった所だが、1986年に市街地再開発準備組合が設立され、墨田区、国鉄、日本生命、竹中工務店、東武鉄道など47者が参画した。敷地面積は約3万平方メートルで、商業施設、ホテル、劇場、オフィスなどが建設された。

百貨店のそごうが進出し、外資系ホテルチェーンのラマダホテルと提携した錦糸町東武ホテルレバントが開業、オフィスタワーには米国系保険会社・AIG損害保険が入居、すみだトリフォニーホールは世界的な交響楽団(オーケストラ)が演奏するにも十分な仕様のホールだ。この開発は、錦糸町のイメージを一新するに十分なものだった。だが、隅田川を越えた東側という立地面での不利なイメージを払拭するには至らなかった。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数