音楽や演劇、演芸などのライブエンターテインメント(ライブエンタメ)はコロナ禍の影響を大きく受けた分野だ。
公演会場が3密になりやすいため、感染症拡大防止の観点により2020年2月ごろから公演の延期や中止が相次いだ。緊急事態宣言期間中はほとんどの劇場やライブ会場が閉鎖を余儀なくされ、その後規制は段階的に緩和されてきたが、12月上旬現在でもイベントの収容人数制限が続いている。感染者数の推移は予断を許さない状況で、平時と同様の興行形態を実現するのはまだまだ難しいのが実状だ。また緊急事態宣言解除後に渇望感から多くの人が足を運ぶという希望的期待もあったが、訪れるのはコアなファン層に限られている。
最悪の状況の中でむしろ持ちこたえているといった見方もあるが、ライブエンタメ業界の関係者からは、「これまで経験したことのない事態。このままいったら業界は沈没する」「生きていくうえで“不要不急”といわれてしまったことによる傷は大きい。規制の中で興行を打ってもビジネスとして成立しにくい」といった声が相次いでいる。
前年比約8割減の衝撃
ぴあ総研は毎年、ライブエンタメの市場規模を試算しているが、20年は前年比79.3%減の1306億円になると発表した。ジャンル別では、音楽が前年比83.1%減の714億円、音楽以外のステージが同71.2%減の592億円という惨憺(さんたん)たる数字となった。この市場規模はここ10年余りで拡大を続け、19年は過去最高の6295億円にまで成長していたが、一瞬で蒸発してしまった。

さらに同総研では、コロナ禍での中止等により売り上げがゼロ、もしくは減少したステージやスポーツイベント数は43.2万本、減少した入場料金の総額は6900億円に達すると試算している。
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