米中対立の激化が止まらない。香港国家安全維持法の制定など中国は強権的な動きを加速。対して、米国のトランプ大統領は非難と圧力を強めている。ついにはお互いの領事館を閉鎖する事態に至った。
日本はどう対応すべきなのか。中国の香港政策については、日本も強い懸念を表明すべきだということに異論はない。しかし、「中国はけしからん」という合唱に加わるだけでは国益は守れない。
香港はアジアの経済ハブの一角である。グローバル企業の大半はアジアのヘッドクオーターを香港かシンガポールに置いている。現状は、東京にアジア経済のハブを取り戻す絶好のチャンスでもある。外交は国益を最優先し、冷徹に物事を進めるのが根本だ。
米中対立の基本構図は、現在の覇権国家とそこに追いつこうとする国との覇権争いだ。ただし、それだけではなくトランプ大統領という異質の個性が対立激化を演出している要素もかなり大きい。
ある米国のシンクタンク幹部は、「中国から見て米国との関係は最悪。だが、11月の米大統領選挙で人権問題に厳しい民主党のバイデン前副大統領が当選し、西側の結束を固められたらもっと厳しくなる。その前に返還以来の懸案だった香港国家安全維持法にケリをつけようとしているように見える」と最近の中国の動きを分析していた。
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