有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #Inside USA

「反トランプ」で民主党回帰、迷走するネオコンの狼狽 共和党内の「ネバー・トランパー」たち

3分で読める 有料会員限定
  • 会田 弘継 ジャーナリスト・思想史家
政治イベントで登壇したウィリアム・クリストル。左右の狭間に揺れている(Shutterstock/アフロ)

「ネバー・トランパー」という新造語がある。あえて訳せば「トランプ絶対反対派」か。2016年大統領選挙の際に生まれた言葉だ。民主党側はトランプ絶対反対に決まっているから、彼らに使われる言葉ではない。共和党側で、トランプに絶対反対あるいは絶対イヤだという政治家や論客たちに対して使われた。

16年にトランプが当選するまでネバー・トランパーは結構いたが、当選するや次々と軍門にくだったり、あるいは嫌気が差して中間選挙不出馬で連邦議会議員を辞めたりし、今ではトランプ支持派から「絶滅危惧種」とやじられたりしている。それでも頑張っているのは、主流メディアで活躍してきた保守系論客たちで、主に新保守主義者(ネオコン)だ。トランプには絶対反対だから、今やトランプ色に染まった共和党政界や保守論壇では、ほとんど行き場を失ったありさまで、民主党候補を支援して、トランプ追い落としの目的を果たそうとしている。

典型的なのは、つい2000年代初頭まで保守論壇の雄として君臨していたウィリアム・クリストル(67)だ。ネオコンのクリストルは1995年に創刊した論壇誌『ウィークリー・スタンダード』を舞台に、ネオコン隆盛の時代の論壇を牽引、9.11テロ後は米国政界と世論を対アフガニスタン・イラク戦争に引っ張り込むうえで大きな役割を果たした。ネオコン流の民主化路線を主導した。

しかし「米国が第一」を掲げ対外関与の縮小を図るトランプにとって、クリストルのようなネオコンは宿敵だ。共和党と保守論壇がトランプ色に染まると、一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだった『ウィークリー・スタンダード』も販売部数が半減、同誌を所有するメディア企業が資金を引き揚げ、一昨年末に廃刊に追い込まれた。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数