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右翼の新潮流、BAMとは? 米国で波紋のベストセラー

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  • 会田 弘継 ジャーナリスト・思想史家
BAMには米アマゾンのサイト上でも多くのレビューが寄せられている

今年6月に自費出版された匿名著者によるオルタナ右翼系の思想書が、米アマゾンであっという間にベストセラーとなり、波紋を広げている。一時、全出版物でトップ150入りし、匿名の自費出版物としては異例の売れ行きとなった。「ギリシャ史」分野では第2位にまで躍り出た。

本のタイトルは『Bronze Age Mindset(青銅時代の思考)』、著者はツイッターで約3万のフォロワーを持つ「Bronze Age Pervert(青銅時代の倒錯者)」。ともに英語表記での頭文字をとって著書はBAM、著者はBAPと呼ばれている。この本をめぐって、政治思想家フランシス・フクヤマら重鎮が主宰する高級論壇誌『アメリカン・インタレスト』や中道系の論壇誌『ニューリパブリック』が、「2016年大統領選挙後に起きた最も奇妙な文化現象」などと評し、分析を試みている。

著者BAPの正体は不明だが、ツイッターでの自己紹介で「裸体主義ボディービルダー」と称し、「言論の自由」の擁護と、反環境ホルモンの活動家だと述べている。右翼系であるから、「『言論の自由』擁護」とは反PC、すなわち進歩派の主張する「政治的に正しい(Politically Correct)」言論を「言葉狩り」として否定する立場だ。有害な環境ホルモンへの反対運動家を自称するのは、環境保護と極右が連関を示す例の1つだと見なせばよい(ナチスの環境保護運動が典型例だ)。

16年以降に右翼、とくにドナルド・トランプ大統領の支持者の間で起きている「奇妙な文化現象」としては「Qアノン」がある。ネット上に匿名の奇怪な陰謀論が拡散し、論議を呼んだ。大統領を攻撃する「ディープステート(国家内国家)」の陰謀を暴くという触れ込みでトランプ支持者をあおる仕掛けで、底は浅い。

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