10月1日、中華人民共和国の建国70周年を祝う式典の様子を中国メディアは大々的に実況中継した。今回の記念式典にはいくつかの特徴が見られる。まず、習近平国家主席の「重要講話」が非常に短かった。内容も挑発的な表現を避けている。
9月3日に、中央党校において習近平氏が行った「重要講話」では、58回も「闘争」という言葉が用いられたが、式典における講話では、その言葉が使用されなかった。また、台湾問題に関しても、「海峡両岸関係の平和発展を推進する」と述べるにとどめた。
一方で、「社会主義中国は世界の東方に巍然(ぎぜん)とそびえ立ち、いかなる勢力もわれわれの偉大な祖国の地位を揺るがすことも、中国人民および中華民族の前進の歩みを止めることもできない」とうたい上げた。この部分こそ、中国共産党が国民に対して訴えたかったメッセージだろう。
米国の圧力によって経済的損失を受けている中国では、習近平主席が国民に向けて「長期戦に備えよ」と号令をかけているが、国内には異論もある。国民が将来に希望を持てなければ、共産党の権威は失墜する。習近平指導部は、「米国の妨害」を排除する能力を示さなければならなかったのだ。
その能力を実際に示すのが軍事パレードであった。中でも強調されたのが対米核抑止である。中国は、この軍事パレードに、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)のDF-41を登場させた。中国メディアの実況中継では、DF-41を形容する言葉が最も長く連ねられた。共産党が、戦略核兵器を最も重要だと考えていることを示すものだ。DF-41は最大10個の核弾頭を搭載可能で、既存のミサイル防御システムでの撃墜が難しい。さらに、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)のJL-2も登場した。JL-2は、米国に対する核抑止の最終的な保証であり、対米核抑止の最後の砦である。
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