少子高齢化が進む日本では公的年金制度に対する漠然とした不安が蔓延している。
将来の年金財政は人口構成や社会・経済情勢の変化によって変動する。そのため、わが国では5年ごとに将来の年金財政のチェックを行う。これが「財政検証」だ。
直近の財政検証では、大体20年後まで所得代替率50%の年金水準を確保できることが示された。現在の法律では、所得代替率が50%を下回ると見込まれる場合に見直しを行うとされているため、今回の結果によって現行制度の骨格に手をつける必要はない。
ここまで聞いて気になるのは、前提条件だろう。いかなる将来見通しであれ、前提を甘くすれば結果がばら色になることは目に見えている。今回の財政検証で置かれた6ケースの場合、最大のファクターである経済成長率は、0.9%、0.6%、0.4%、0.2%、0%、マイナス0.5%となっている。これは常識的に見て現実的な想定ではないか。ここを見ても、それほど心配する必要はないということがわかる。
少しの工夫で維持可能に
現在の所得代替率は、61.7%。現役の月平均収入が35万7000円に対し、モデル世帯の年金額22万円となっている。これが50%になると、年金額は17万8500円まで低下する。大変ではないかという声もあるだろう。しかし今回の財政検証では、オプション試算による解決策も示唆されている。
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