米大統領選挙まで、あと1年とわずかだ。米国の景気減速懸念も強まり、トランプ大統領の再選が阻止される可能性も出てきた。
今後は、トランプ氏落選による世界秩序の転換がより現実味をもって語られるかもしれない。仮に、トランプ氏が落選し、対中関税の上乗せ30%がなくなれば、中国の輸出は息を吹き返す。中国で製造されている米企業の製品は、コスト競争力を取り戻す。その効果は、日本経済にも多大な恩恵をもたらすであろう。しかし、そのシナリオは、あまりに楽観的だ。
トランプ大統領時代を経験した米国民は、トランプ氏以前の穏健な世界にはもはや簡単には戻れそうもない。民主党の有力候補は、バイデン前副大統領、サンダース上院議員、ウォーレン上院議員の3名だが、中国への強硬姿勢を少しでも緩めると弱腰に見える。経済最優先で自由貿易を推進すれば、富裕層に甘くグローバル化の弊害に無頓着な政治家というレッテルを貼られる。有権者はトランプ大統領の手法を見慣れてしまったがために、過激な人物を受け入れやすくなってしまっている。ウォーレン氏の躍進はまさにその表れだろう。筆者自身、トランプ大統領がいなくなると寂しいと感じるようになっている。
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