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リブラが変える金融・財政・経済統計 潜在的には27億人のフェイスブック利用者がユーザーになる

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  • 佐藤 主光 一橋大学大学院経済学研究科教授
一橋大学教授 佐藤主光(さとう・もとひろ)1992年一橋大学経済学部卒業、98年加クィーンズ大学博士号(経済学)取得。2009年から現職。専門は財政学。政府税制調査会委員なども務める。著書に『地方税改革の経済学』『地方財政論入門』、共著に『震災復興 地震災害に強い社会・経済の構築』など。(撮影:梅谷秀司)

米フェイスブックが発行を計画するデジタル通貨「リブラ」が話題を集めている。リブラは通常の通貨同様、モノ・サービスの購入に充てることができる。潜在的には全世界約27億人のフェイスブック利用者がユーザーになる見込みだ。まさに「超国家通貨」になる。ビットコインなど従来の暗号資産とは異なり、円やドルなどの法定通貨を裏付けにすることで、その価値を安定化させる。具体的には資産の約5割が米ドル建てになるという。

リブラを含むデジタル通貨は国外からの送金にも利用できるなど利便性が高い。さらにクレジットカードなどに比べても低コストであることから、多くの人々が銀行に口座を持たない途上国を含め、今後世界で急速に普及する可能性が指摘されている。

その一方でリブラをめぐっては懸念も多い。規制当局の監視が行き届きにくいことからマネーロンダリング(資金洗浄)などに悪用されるおそれがある。IMF(国際通貨基金)は中央銀行の金融政策が機能しなくなるリスクも指摘する。家計や事業者が自国通貨に代えてリブラで取引をするようになれば、中銀が金融政策で自国通貨の供給量を変えた際の経済への波及効果が薄れてしまう。主要7カ国(G7)の財務相・中銀総裁会議は7月18日、「リブラは国家の通貨主権や、国際的な金融政策に影響を与える」との認識で一致、そのため「最高水準の規制を満たし、信頼されるものでなければならない」とする議長総括を公表した。

リブラの影響は金融政策にとどまらない。今後、わが国を含め世界的にシェアリングエコノミーが発展するだろう。民泊や相乗り(ライドシェア)、フリーマーケットアプリでの中古品売買などが例として挙げられる。いずれもプラットフォーマーと呼ばれる事業者を介した個人間でのモノ・サービスの取引であることが特徴だ。

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