よく「プレゼンテーションのお手本になるような方はいますか?」と質問されます。いらっしゃいます。株式会社植松電機の植松努社長です。植松さんは建設機械に取り付ける特殊マグネット装置の製造販売のほか、ロケットの打ち上げ開発などを行う会社を経営しています。その一方、講演活動でもお忙しくされています。「植松努 TEDx」で検索すると、植松さんの講演の動画が見られます。非常に淡々とお話しになるのですが、ぐいぐい引き込まれ、最後は感動の涙があふれます。
中身については実際の講演や動画をご覧いただくとして、ここではどんなところがプレゼンテーションのお手本になるのかに絞ってお話しします。
お手本となることの1つ目はまず「自然体である」こと。プレゼンテーションというと、スティーブ・ジョブズのようなかっこいい話し方をまねしようとする方、多いですよね。私はあまりお勧めしません。変に背伸びをしているようで、見ているほうが恥ずかしくなることが多いからです。
その点、植松さんは仕事着で壇上に現れます。大げさなボディーアクションはしません。今はやりの「歩きながら見得を切るように話す」こともありません。ほぼ棒立ちです。それでも心の奥深くに届くのです。
ポイントは2つ。「普段の言葉遣いで話している」ことと「隣にいる人に話すように語りかけている」ことです。プレゼンテーションでありがちな「であります」「でございます」調や「業界用語、漢語、カタカナ語連発」はありません。とにかくわかりやすい言葉で、肩の力を抜いて自然に話しているのです。この話し方をすると、聞くほうも肩の力が抜け、自然に耳を傾けるようになります。
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