GAFAはマーケティングに科学の光を当てた。それまで不可能だと考えられていた広告の確実な効果検証を、インターネット技術とビッグデータの力で実現させた。
前回はアトリビューション分析という「病理学的な」アプローチを紹介したが、彼らは同時に「疫学的な」アプローチでも広告の効果測定を精緻化しようとしている。
かつて石油を制する者が世界を制したように、今日においてデータを制する者は世界を制するといわれている。GAFAがGAFAたるゆえんは、その「21世紀の石油」と呼ばれるデータをほかの誰よりも大量に保持し、それを上手に活用できることにある。
フェイスブックやグーグルには、データ分析の精鋭が集まる。米国は日本とは比べものにならないほどの厳しい学歴社会で、大学を卒業した時点で将来のキャリアは定まってしまう。そんな厳しい環境下で、えりすぐりの統計分析エリート集団がGAFAのデータ分析を支えているのだ。その能力は、ブランド(広告主)向けの広告効果分析にも発揮されている。
マーケティング・ミックス・モデリング(MMM)と呼ばれる広告効果の多変量解析は、20年以上前から取り組まれてきたが、統計分析の世界で脚光を浴びる存在ではなかった。ここに最優秀のエリートたちが流れ込んだ。GAFAは働く側から見て魅力的であるうえに、彼らが遊び回れる砂場=ビッグデータであふれている。
彼らの流入により、前々回で提示したMMMの課題である管理できる内部データ、入手できる外部データ、統計ツール、コンピューティングパワー、統計技術などがクリアされつつある。
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