有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ビジネス #トップに直撃

苦戦続いたビール販売、底入れは本物ですか? インタビュー|キリンホールディングス 社長 磯崎功典

3分で読める 有料会員限定
いそざき・よしのり●1953年生まれ。慶応大学経済学部卒業。77年キリンビール入社。2010年キリンホールディングス常務取締役、12年キリンビール社長。15年から現職。(撮影:今井康一)

量を追うには限界がある 主力品へ集中投資続ける

2018年のビール類の販売数量は3年ぶりにプラスで着地した。家庭用では、17年に刷新した旗艦ブランドの「一番搾り」が好調だ。広告や販促の集中投資を行った効果が出た。新製品を出して数量を稼ぐやり方はもうしない。ロングセラーブランドに集中投資し続けることが重要だ。

ビール類の中で最も安価な新ジャンルは伸び悩んでいたが、「本麒麟」のヒットで盛り返すことができた。19年10月には消費増税が控えており、軽減税率の対象外の酒類では増税以降、低価格化が加速するだろう。新ジャンルで強いブランドを持てたことは大きい。

ただ経営としてはよい状態が続くと思ってはいけない。ビール類の市場は縮小し続けている。この状況を直視しなければいけない。

──反転増は見込めないということですか?

短期的には縮小は止まらないだろう。数量ではなく収益性を重視していく。これまではテレビCMなどマス広告が中心だったが、今年からはデータに基づいて個人に直接訴求するマーケティングにシフトしていく。より高い費用対効果が見込めるからだ。そのためにデジタルマーケティング部を設立した。この部分に関しては知見が少ない。自前主義を捨てて、外部人材を積極的に登用していく。

中長期的にみれば、酒類市場で一度は落ち込んだ日本酒やウイスキーがハイボールとして飲まれるようになり、需要が伸びている。変化が激しい時代だ。注力しているクラフトビールを軸にして魅力的な製品を開発し続ければ、ビールの飲まれ方も見直されるときが来るかもしれない。さまざまな研究開発を続けていく。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数