連載初回である前回は、これまでマーケティングが「神話」であったことを、2つの側面から解説した。1つは「科学的な検証を欠くものであった」という側面、もう1つは「業界構造に支えられ排他的であった」という側面である。
この視点は、第3〜4回で具体例とともにつまびらかにしていくが、本稿ではそれに先立ち、全50回で構成される本連載の全体構造を明らかにしておこうと思う。また、想定している読者もここで明確にしたい。
まず全体構造だが、第1〜5回までは「導入編」である。これまでのマーケティングが神話であり、それが崩壊を始めたこと。その神話はいかにして形成され、いかにして崩壊を始めたか。その全貌を概観していく。
続く第6〜15回は「戦略編」だ。ブランディング、ポジショニング、USP(ユニーク・セリング・プロポジション)、CRM(顧客情報管理)などのコンセプトが、マーケティング実務の現場でどう理解され、どう活用され、どう機能しているのか。そんな分析を通じ、それらをより「科学的」かつ「経営視点で横断的」に捉えるためのアプローチを紹介する。
第16〜24回は「メディア編」だ。台頭するデジタルメディアと、岐路に立たされるマスメディア。この2つのメディアに科学とデータの「メス」を入れて解剖していく。
第25〜33回は「クリエーティブ編」、第34〜45回は「業界構造編」だ。ここでは主に、マーケティング業務の「排他性」がどのように変化してきたのかを、「ハズキルーペ」「西野カナ」「広告業へのコンサルティング会社参入」などの具体的な事例から解明していく。最後の5回でこれまでの議論を総括し、今後のアクションをまとめる。
この記事は有料会員限定です
残り 583文字
