ウィーン楽友協会から生中継された元旦恒例「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」の華やかなステージとともに、2019年のクラシック界も開幕だ。というわけで、連載スタートとなる今回は、今年の注目クラシックシーンをご紹介したい。
クララという先駆者
まずは、今年の顔であるメモリアル作曲家においては、オッフェンバック(生誕200年)やベルリオーズ(没後150年)の名前が挙がるが、昨年のドビュッシーの没後100年やレナード・バーンスタインの生誕100年のようには盛り上がりそうもないところがやや寂しい。
そんな中で注目したいのが、生誕200年を迎えるクララ・シューマン(1819~96)だ。
ロマン派を代表する作曲家ロベルト・シューマン(1810~56)の妻として夫の創作活動を支えたクララは、当代随一のピアニストとしてヨーロッパ中を席巻。演奏活動を通して夫ロベルトの作品を世に広めた功績は計り知れない。
しかもロベルトとの間に8人の子どもを授かり、妊娠と育児を繰り返しながらの演奏活動だったというのだから畏れ入る。さらには作曲家として作品も残したクララの存在は、まだ女性が活躍しにくかった19世紀のクラシック界における奇跡のようにも感じられる。
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