ベートーヴェンの「第九」は年末の風物詩、と思われがちなクラシックシーンにおいて、意表を突くのが、1月に開催されるバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の『ベートーヴェン《第九》』公演である。
東京オペラシティ コンサートホール・タケミツメモリアルで行われるこのコンサートが、年末ではなく1月も終わろうとする24日に開催されると聞くと不思議な気がするかもしれない。
そもそも第九が年末に集中して演奏されるのは日本独特の風習だ。これは、戦後の混乱期にオーケストラの年越し費用を稼ぐため、現NHK交響楽団が、聴衆の集まる第九を演奏し始めたのがきっかけだといわれている。
オーケストラのほかに4人のソリストと合唱を必要とする大編成ゆえに、海外ではメモリアルなコンサートやイベントで演奏されることが多いようだ。
この公演に注目が集まるのは、今をときめく世界最高峰の古楽アンサンブル「BCJ」が初めて第九を演奏するからだ。
「古楽」というのは、15世紀から16世紀のルネサンス期や、バッハ(1685〜1750)が活躍したバロック期など、西洋における「古い音楽」を意味する言葉である。とくに作曲家が活躍した当時のオリジナル楽器を使用する演奏を指して用いられる音楽用語だ。つまり、ベートーヴェン(1770〜1827)が活躍していた当時のオリジナル楽器を使った第九が聴けるというのだから、興味深い。
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