株価が荒れ、業績悪化が目立った2018年の証券業界。仮想通貨やその基幹技術ブロックチェーンをめぐる種まきも本格化した。「第2の創業」を掲げるマネックスグループの松本大社長に話を聞いた。
ネット証券は誕生後に大きな進化がない
平成という時代、資本市場や証券業界ではあらゆることが起きた。米国の金融機関は、S&L危機とリーマンショックで2回潰れたし、中南米やロシア、韓国、東南アジアで経済破綻があった。デリバティブ(金融派生商品)も平成の初頭に出てきて、その行き過ぎによりリーマンショックを招いた。30年国債や超長期国債が登場したのも平成だ。
平成10年(1998年)ごろにネットが広がり、そこにわれわれオンライン証券業者が登場した。今考えると、当時はスマホはもちろん、写メールもない。固定ネットの常時接続などなく、創業当時はお客さんを毎秒9600ビットのモデムでつなげていた。
その後、ネットの帯域が一気に広がり、その中でオンライン証券は切磋琢磨してサービスを増やしていった。SBI証券、松井証券、楽天証券と強い事業者がいて、基本的に同じ顔ぶれの経営者で20年間もしのぎを削っているのは珍しいことだ。
証券型トークンを事業化
しかし、20年前に始めたときと比べ、その後は根本的なところで進化していない。確かに最初、通信速度は遅かったが、ビジネスマンが夜書斎で情報を見ながら株や投資信託のオーダーを入れるには十分だった。FX(外国為替証拠金取引)も数年後からできるようになった。オンライン証券は誕生したときが価値の創造であり、その後は改善にすぎない。
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