「自動車が成長産業になるチャンス」
ナカニシ自動車産業リサーチ 代表兼アナリスト 中西孝樹
今後、新車販売が減っていくとは思わない。(カーシェアなど)モビリティサービスの車両が1台あれば、個人所有の車両10台を置き換えて自動車保有が減るという議論があるが、私は疑問に思っている。置き換えられるものには限界があるからだ。都市部の個人所有には多少影響があるかもしれないが、車全体で見れば販売が減るわけではない。むしろ、手軽に安く移動できる新たなサービスが普及すると、車の活用が増え、総移動距離も増加していく。
主役である領域は今後も残る
自動車メーカーの本領である安全性などの領域は今後も必要とされるし、新たなモビリティサービスの世界でも自動車メーカーが主役になりうる。大きなプラットフォームでは勝者が4〜5社に絞られても、小さなプラットフォームはたくさん作れる。そこでは中・小規模なメーカーでも戦えるし、逆に個性のある面白いビジネスモデルが作れるかもしれない。
もしモビリティ革命が起こらなければ、自動車産業の将来は真っ暗だ。成熟産業であり、規制ばかりで儲けも少ない。しかし、(自動運転技術などで)いろいろな車の活用方法が生まれると、新たな移動のビジネスが作れる。従来のビジネスだけでなく、プラットフォーマーとしての仕事も創出されるかもしれない。ピンチではなく、自動車がもう一度成長産業になるチャンスだ。
モビリティサービスの会社も従来の自動車メーカーも共存共栄していくべきだ。それぞれ得意なところで勝つ仕組みを作り、苦手なところでは頼り合うしかない。
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