国際NGO(非政府組織)のトランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が、9月に「腐敗輸出報告書」の2018年版を公表した。日本は4段階あるうちの最低ランクに位置づけられた。日本の司法は海外での贈賄に甘いという烙印である。日本支部であるトランスペアレンシー・ジャパンの若林亜紀理事長に聞いた。
──なぜ日本は最低の格付けなのでしょうか。
調査対象期間(2014〜17年)の4年間に、日本企業は海外贈賄でわずか1件しか摘発されていない。その1件も国税調査で見つかったもので、検察が積極的に捜査したものではない。日本の捜査当局が海外贈賄の摘発に消極的な証拠だとTIは見ている。
──その1件とは。
JR系コンサルティング会社である日本交通技術がベトナムで14年に起こした事件だ。鉄道建設の技術入札で1位指名を受けたにもかかわらず、ベトナム鉄道公社の次長が「内部を取りまとめる会議に経費がかかる」と現金6000万円の「協力」を求めた。日本交通技術は会議費や外注管理費のキックバックで賄賂を捻出した。
──これは氷山の一角なのですか。
まさにそうだ。海外贈賄の背景には、落札後に事業が進まないことへの現地担当者の焦りがある。そこに新興国の公務員が付け入る余地が生じている。日本など先進国の企業が、新興国向けインフラ設備の輸出や建築を落札することが増えている。しかし落札はしたものの、書類の不備などを理由にされ、なかなか前に進まない。
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