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去る9月のはじめ、またまたジャーナリストの鈴置高史氏から教えていただいた。小欄第75回でも紹介した、日経ビジネスオンラインのコラム「早読み 深読み 朝鮮半島」である。筆者は半島情勢にはほとんど門外漢なので、いつも杖とも柱とも頼り切り。今回は韓国の「自主派」ということばである。
これは氏が『朝鮮日報』の記事を紹介されたさい言及のあったもので、定義は以下のとおりである。
〈米韓同盟を蛇蝎のごとく忌み嫌い、北朝鮮との連携を主張する人々──左派民族主義者のことです。韓国の保守は「従北派」と呼んでいます。実際、青瓦台の補佐官はそんな人たちで占められているのです。〉
北朝鮮に同調する大統領府
文在寅(ムンジェイン)政権の対外的なパフォーマンスは、とてもわかりにくい。軍事的な脅威を与えつづけてきた北朝鮮に、一貫して融和的である。軍事同盟のパートナーである米国と北朝鮮との仲介者を以(もっ)て任じているらしい。
同じく米国との同盟をもつ日本の立場・日本人の常識からは、およそはかりしれない。もちろん文政権・韓国政府には、かれらなりの立場と方針があって、上の定義は、そこをよく説明してくれている。
「青瓦台」はいうまでもなく韓国大統領府のこと。その主・文在寅大統領のみならず、スタッフの6割がかつての学生運動・市民団体の出身者、つまりは北朝鮮に同調し、民主化以前の軍事独裁政権に反撥(はんぱつ)した左派運動の系譜を引く人々なのである。なればこそ、韓国の保守派はかれらを「従北派」と称するわけで、これならわかりやすい。
もっとも、当の左派・政権は「従北派」といわれては困るので、その言い換えが「自主派」なのである。北朝鮮の用語であり、金日成(キムイルソン)以来、ソ連や中国と結びつく政敵に「中国派」「ソ連派」とレッテルを貼って、自らを「自主」と定義した。
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