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政治・経済・投資 #歴史の論理

日中関係好転でも不変の「政冷経熱」 冷めても困らなかった8年間

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  • 岡本 隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院教授

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日中関係が改善を見せてきた。この稿を起こした9月中旬の時点では、安倍晋三首相の訪中も取り沙汰されている。仲が悪いよりは、もちろん善いほうがいい。

当局者・関係者の努力・尽力の賜物である。会おうとしなかった、会っても笑顔のなかった習近平国家主席の姿を、かねて見せられてきた。それだけに感慨もひとしおといったところである。

しかし局外者からみると、なぜ関係が好転したのか、いまひとつ納得がいかない。日中の間に横たわる数ある重大な懸案のうち、何か一つでも解決に至ったのだろうか。寡聞にして知らない。

改善の理由は米国?

思い当たるのは、北朝鮮の非核化や米中の関係など、日中二国間には直接に関わらない問題ばかりである。とりわけこの夏以降、中国側のねらいはずいぶん見やすい。やはり米国との関係悪化、とりわけ「貿易戦争」に対する懸念とも受けとれる。中国は目下、苦境に立たされており、その事態打開の糸口は、まだ見えない。

米国と同盟関係にありながら、こと貿易では程度の差こそあれ、中国と同様の懸念・課題を抱えるのが、日本である。それなら米国との関係が悪くなった分、日本との関係を良好にしておき、リスクを分散させるのは、中国側にとって外交上、当然すぎるほどの方針にちがいない。それしきのことは、世事に疎い筆者でも気づくくらいだから、関係者は誰でもわきまえているであろう。

転変常ない現実課題に直面する実務当局に、一定の妥協・譲歩は往々にして避けられない。しかし傍で観察して物申す立場なら、その位相を的確に見きわめる必要がある。

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